朝の朗読番組「金沢三文豪の世界」の制作、朗読をアナウンサーで担当していることから、この日の朗読を私がさせて頂くことになりました。
「楽器の演奏などもあると良いですね。」という笠森勇館長の発案に、私はあちこち尋ね、金沢を中心にライブコンサートなどをしている唐木正広さんを紹介して頂き、ギター演奏をお願いしました。
本番を迎える前に、どんな曲をどの個所で演奏して頂くか、相談しながらギター演奏と合わせて何度も読んで、唐木さんにもイメージをつかんで頂きました。 朗読する作品は、小説「冬の蝶」。 犀星と思われる主人公が、東京に住みながら、遠い金沢にこだわりの庭を造り、故郷に思いを馳せるという随筆的な小説です。
室生犀星のお孫さんで犀星記念館の名誉館長でいらっしゃる室生洲々子さんが、犀星が庭をいかに大切にしていたかや、庭にある犀星の大好きな岡アヤメのつぼみを最初に見つけた人にチョコレートのご褒美があったという可愛いエピソードを話されました。 短い時間でしたが洲々子さんのお話を通して、私たちにとって偉大で遠い文豪の存在が、生き生きと目の前に感じられるようでした。
ライブですからやり直しはできないと、朗読に少し心配もありましたが、唐木さんのギターのメロディーが流れだすと、犀星生誕の地で犀星の作品を朗読できる至福の時間に浸ることができました。 こんな経験をさせて頂いたことに感謝です。 そして、聞いて下さったみなさん、ありがとうございました!