石川テレビ

石川テレビ 8ch

石川県内ニュース

能登半島地震で妻と子供3人亡くす…家族に隠していた“宝箱”を「ふと開けてみた」42歳男性の深い悲しみ

能登半島地震で、家族4人を失った大間圭介(おおま・けいすけ)さん。

深い悲しみの中、半年をどのように過ごし今何を思うのか。

大間さんが私たちにある宝物を見せてくれました。

大間圭介さん:
「きょうも1日ありがとう。きょうも仕事に行ってきました。特に仕事以外は無かったんやけど、きょうはとっても暑い日でした。夏が段々と近付いてきたな~って感じがします。今度の休み、一緒にどこかに行けたらいいね。きょうも1日、生かしてもらってありがとう」

大間圭介(おおま・けいすけ)さん、42歳。

地震で、妻と3人の子どもを亡くしました。

大間さん:
「毎日、「1日生かしてくれてありがとう」って言うようにしています。みんなに自分だけ与えられた命というか頂いた命なので、生かされているのかなって思いで」

珠洲警察署に勤務していた大間さん。

2024年4月、石川県警察本部に異動となりました。

大間さん:
「仕事に行っている時は気持ちを保っていたとしても帰ってきてからはどうしても急にやっぱり今までと違うというか。妻と子どもたちがいなくなったっていう現実を受け入れていかなくちゃいけない。どれだけ時間が経っても戻ってこないんだなって思いが非常に強くなったというか。若干今でも夢を見ているような気がして。帰ってきそうな気はするですけれど…やっぱり帰ってこないんだなって思うと辛くなる」

地震から半年。

喪失感は日々膨らんでいます。

大間さんが、家族へ行う毎日の報告以外に、忘れずにしていることがあります。

大間さん:
「見てください…可愛くないですか?」

家族の誕生日と結婚記念日のお祝いです。

この日は、長女・優香(ゆうか)さんの誕生日。

大間さんの事を知った東京のケーキ屋さんが作ってくれたそうす。

大間さん:
「華やかな誕生日会ができそうです。お祝いはしてあげてるんですけれど、やっぱり一人でバースデーソング歌ってると涙が止まらなくなる。本当はみんなで一緒にお祝いしたかった」

心のよりどころを見いだせない中、大間さんは少しずつ、前を向こうとしています。

大間さん:
「自分の中で宝箱にしてて、自分に書いてくれた手紙とか。こういうのを取っておいて、宝箱を昔から作ってて『これを私が亡くなった時に棺桶に入れてくれ』って話は妻にしてて、ただどこにあるかは言ってなくて家の中にあるから探してくれって隠してた。こういうのを見ていると結構辛くなってくるんですけど、この前ふと宝箱を持ってきまして。」
Q圭介さんの中で、ふと宝箱あったな、少し見てみようかなっていう向き合えそうな気がした?
「そうですね。基本的に(思い出が詰まった)色んな物ってあんまり見られないんですけど、ふと宝箱開けてみようかなと思って開けてみたんですよね」
Q重たいですか?
「軽いです」
Qこれからどういうお父さんを見せていきたいですか?
「頑張ってる姿を見せられたらいいなと思って、マラソンにエントリーしてみたりとかチャレンジしていこうかなという気持ちにはなっています」

最近のニュース