石川テレビ

 
戦前、日本が軍国主義に染まる中、平和を訴え続けたかほく市出身の川柳作家がいます。
鶴 彬(つる あきら)がその人。

彼は言論弾圧で逮捕され、29歳の若さで獄中死しました。
でも、かほく市に墓はありません。ふるさとで眠ることすら許されない“非国民”とされたからです。
昭和に入り、世の中が軍国主義一色となる中、国民は治安維持法で言論や思想の自由を奪われ、戦争に反対することが犯罪に。
しかし、鶴は警察に追われても、川柳を詠み続けました。
その代表作が…、
 『手と足をもいだ丸太にしてかへし』
 『屍のゐないニュース映画で勇ましい』
鶴は、太平洋戦争に突入する約3年前にこれらの作品を発表し、逮捕されます。
彼が貫いたのは、声をあげたくてもあげられない国民の胸の内を詠むことだったのです。
その鶴 彬と向き合おうとする若者がいます。俳優の枝川吉範さん(36)。
去年11月に東京で鶴の生涯を描いた演劇が上演され、その主役を任されたことがきっかけです。
戦争を知らない世代として、この戦争の悲劇をどう後世に繋いでいくか―――。
一人の若者の目を通して、鶴彬が私たちに託したメッセージに迫ります。

<再放送> 2015年6月15日(月)午後3時53分〜

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