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液状化に長引く断水...どうなる酪農業? 内灘町長が見据える復興「国や県と合わせて支援を」〈石川〉

元日の地震で震度5弱を観測した石川県内灘町。北部の宮坂、西荒屋、室地区では、地震による大規模な液状化被害が発生。住宅への被害は、全半壊あわせて1500棟あまりに及んでいます。54人が町内2カ所の避難所で生活を強いられ、町内約200戸で断水が続いています。(数字は28日午後2時時点)

内灘町の川口克則町長に、町の現状や国の液状化対策に期待すること、酪農業に対する支援について、話を聞きました。

・地震発生からまもなく2カ月。町の現状は?

「町の北部は、県道松任宇ノ気線が地震による液状化の影響で、大きな被害が出てる。上水については、2月末を、下水道は3月末を目指して応急復旧中。また、仮設住宅は、町内4カ所で建設が進んでいて、そのうち2カ所は、3月上旬の入居が可能。残りの2カ所は3月末の完成を目指す。液状化対策は、国の調査の結果を待っている状況」

・町では北部を中心に液状化による大きな被害。復旧工事の進み具合は?

「今回の町の液状化は、側方流道という、地盤が横ずれする状況が見られている。そのため、液状化の調査結果を見た上で、境界がどうなっているのか、まずは測量から始めないとならず、調査を待っている状況」

・先日は、液状化被害のあった地区について『極論を言えば“集団移転”するという考え方も出てくるのでは』と話していた。現段階でこの考えについて変わりはある?

「集団移転と言ったが、その前に町民の皆様としっかり話し合って、方向性をつけていきたい」

・今後の町の復興で欠かせないのが液状化対策。斉藤国土交通大臣が『国が主導して取り組む』と言った趣旨の発言をしたが、国にはどのような事を期待する?

「国や県に権限代行をしていただきたいとこれまで要望してきました。今後両者と
しっかり話し合って、町づくりを進めていきたい」

・町の牧場では、能登の牧場から避難してきた牛を、預かっているところもある。こうした町の酪農業に対する支援は、どのようなことを考えている?

「家屋型の酪農については、県内の生乳生産量50%を占め、町としても大変重要な産業。発災当時町では、酪農が断水していたので、消火栓を使った。牛は一日に約30~40リットル飲み、また1500頭いるということで、牛の飲料水の確保に努めた。今後は、国や県と合わせて支援をしていきたい」

・県は義援金を、奥能登6つの市と町の全住民に、1人あたり5万円を配付するが、内灘町が入っていない。27日に県が発表した補正予算でも、新たな交付金制度に内灘町は入らなかった。これについてどのように考える?

「今後義援金は二次、三次と続くと思うので、今後の県の動向を注視していきたい。交付金は、衆議院の予算委員会の公聴会で、国や県に要望した」

・最後に町民や県民の皆さんに伝えたいことは?

「液状化対策には、まだまだ時間を要すると思うが、今後皆様のご意見を聞きながら、復興に向けて全力で取り組む。また、全国から義援金をはじめとした、たくさんのご支援を頂きありがとうございます。復興には長い時間がかかると思うが、今後もご支援いただきますよう、お願い申し上げる」

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