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生き埋め時に無意識で撮影…能登半島地震で自宅が倒壊したカメラマン 大ケガから回復し復帰目指して故郷へ
能登半島地震で自宅が倒壊し、生き埋めとなった際無意識のうちに映像を撮影した珠洲市の男性。重傷を負いましたが回復し、3月1日、ふるさと珠洲に戻ってきました。
職場に復帰するため珠洲市蛸島町(たこじままち)に戻った巽通敏(たつみ みちとし)さん。
巽さんは地震で崩れた自宅の下敷きとなりその際、無意識のうちに映像を撮影していました。
巽さん:
「何がどうなっとるの?」
巽さんは兄に電話で助けを求め、およそ15時間後、近所たちの手によって助け出されました。
兄・巽好弘さん:
「夜中1時半頃助けてって連絡あって、そこのドアが開いたのであのドアから入って灯り見えるかって…とにかく近所の人に感謝です。」
骨折の重傷を負った巽さんは、金沢の病院に入院していましたが仮設住宅への入居が決まり、今月1日、ふるさと珠洲に戻ってきました。地元でカメラマンをしていた巽さん。
地震発生当時の様子について語ってくれました。
巽さん:
「立ってることも座っていることも出来ず、倒れたところに全部落ちて来たみたいで気が付いたら埋まってましたね」
「動画撮ったか記憶が無い」
「なんで撮ったんだろうと記憶に無いけど仕事柄の性ですかね」
「津波警報が一番怖かった完全に溺死かと思った波が来ないし助かったなと」
「そのあとは寒さとの闘い、余震なのか寒さの震えかわからなかった」
そんな巽さんにとってボランティアが家の中から大切なものを探し出してくれたそうです。
巽さん:
「仕事で使っているハンディ」
「これがあっただけで生きがい出てきましたよね」
「人の表情ですかね明るい笑顔」
「やっていかんなダメですね」
巽さん:
「これからも復興していく姿を収めたいですね」
「本当に笑顔が戻って欲しいですね」
そんな巽さんにとってもう一つ大切なものも見つかりました。
巽さん:
「蛸島のお祭りのDVD作ったが出てきたんですよ」
蛸島町の祭りは巽さんにとって…
巽さん:
「宝であって誇りですよね祭りがあって絆が強くなりますからそれで自分も助けてもらえたみんな危険のなか助けてくれた」
3月1日地震前と同じ、珠洲市の嘱託職員として市の広報撮影に復帰した巽さん。
泉谷市長:
「巽さん復帰ですね!」
カメラを通してこれからも復興に向かう珠洲を見守り続けます。