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最新の制震装置は「絶大な力発揮」能登半島地震での住宅被害 改正後の新耐震基準では全半壊1割にも満たず

新耐震基準でも建設した年代によっては補強が必要かも知れません。日本(にほん)建築学会北陸支部は能登半島地震の災害調査を行い、新耐震基準でも2000年より前の基準で建てたものについては、4割近くの家屋が全壊や半壊の被害にあったことがわかりました。

調査は、被害が激しかった輪島市と珠洲市、穴水町のあわせて9地区、約7000棟を対象に外からの目視で行いました。これまでに約5700棟の分析が終わり、1981年より前の旧耐震基準の建物ではおよそ半数が全壊となっていました。新耐震基準の建物でも、2000年に改正される前の基準で建てられた家屋では、4割近くが全壊や半壊の被害を受けていたということです。一方、2000年に改正された後の基準で建てられた家屋では全壊や半壊の被害は1割にも満たなかったということです。

金沢大学 村田晶(むらた・あきら)助教:
「今回の調査対象地区は強震観測網K-NET穴水の観測記録がある場所を含めた形の調査になっているのでこれぐらいの被害結果でも違和感がない、おかしくない」

家を地震から守る効果的な手立てはあるんでしょうか?

さくら 宅地建物取引士佐久間義敏(さくま・よしとし)さん:
「当社で扱っているのは、油圧式ダンパーまたは摩擦で揺れを軽減させるダンパー2種類あり、揺れを抑制させる形のものになる」

こちらは制震(せいしん)ダンパーと言われるもの。揺れを減らしたり逃がしたりする効果があるといいます。

このダンパーを取り入れるメリットは北陸ならではの地震の特徴と関連があるといいます。

佐久間さん:
「北陸においては細かくてそして長い地震がたくさん発生してしまう特徴があると思います。一発の大きな地震の揺れに備えるのももちろん大切ですが、細かくたくさん発生してしまう揺れに対しても絶大な力を発揮しますので制震装置を備えることはこれからは大変効果的なのかなと。実際に輪島市や穴水町のお客様でこちらの制震装置を使った家は能登半島地震では大きな被害はなく、今も安全に気持ちよく住んでいただいている」

今回の報告で分かった耐震の違いによる住宅の被害状況。日本建築学会北陸支部は8月に緊急報告会を行い最終的な分析かを公表することにしています。

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