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能登の被災地を直撃する恐れも…非常に強い台風10号 31日に石川県内に最接近か 輪島では備え急ピッチ

非常に強い台風10号はゆっくりと日本列島に接近し、県内には31日に最接近するとみられています。元日の地震の後、初めて被災地に台風が直撃する恐れもあり、県内各地で台風への備えが進んでいます。

非常に強い台風10号は午後3時時点で日本の南を発達しながら西寄りに進んでいて、県内には31日に最接近するとみられています。元日の地震後、初めて台風が直撃する恐れがある奥能登の被災地。輪島市河井町(かわいまち)では瓦が崩れた住宅で屋根のブルーシートを張り替える作業をボランティア団体が急ピッチで進めていました。

コミサポひろしま 小玉幸浩さん:
「ずっとやっている。毎日屋根上っている」

ブルーシートの張り替えを中心に団体には毎日10件ほどの依頼が寄せられています。しかし、作業中に突然雨が降りだし中断することも。

小玉さん:
「底がめくれ上がっている状態のものが結構あるので、きょう張り替えしようと思っていたがきょうも雨が降ってきて中断」

被災地では時間が経って劣化したシートも多く見られますが、シートの張り替えは危険が伴う作業だとして団体では自分たちで慌てて作業することは控えるよう呼びかけています。

台風への備えは県内の農家でも…。

リポート:
「こちらの農家では台風に備えてきょうは収穫しない日ですが急遽作業にあたっています」

旬を迎えているナシの「幸水(こうすい)」。収穫時期の真っ只中に台風が接近することに…。

JA金沢市梨部会 奥野泰久部会長:
「何年ぶりやろうか台風くるの。もう、なるようにしかならんしタイミングさえ合えばできることはなんでもする」

台風による被害を最小限に抑えようと、作業を数日前倒ししてきょうは1600キロ以上のナシを収穫しました。

JA金沢市梨部会 奥野泰久部会長:
「台風に限らず自然災害はつきものなので、そうでないときの恵みをありがたいと思って災害は災害として受け止めるしかない」

毎週火曜が定休日のJA金沢市東部集出荷場も27日は臨時で出荷を行うなどの対応を取りました。JA金沢市によりますと 台風に備えて一度に収穫してしまったため、幸水の出荷は数日後、急激に少なくなる可能性があります。

今後、台風が秋雨前線を刺激することで県内は大気の状態が非常に不安定となり、28日、昼頃から雷を伴った激しい雨が降るところがあるということです。

それでは、ここから台風10号の詳しい情報について気象予報士の粟原さんに伝えてもらいます。

台風10号ですがなかなか進みませんね。

粟原気象予報士:
県内に最接近するのはきのうの予報から さらに1日遅れまして31日土曜日に変わりました。
日本の北の上空には偏西風が流れています。これに乗って北東方向に進むのが一般的な台風の進路です。台風10号はこの偏西風に乗れずに足踏みしているような状態になっています。今の進路予報は29日ごろに偏西風に乗るケースを想定しているようですが、予報円がまだ大きいのを見ますとまだまだ不確定と言えそうです。

予報円の中心が石川県からだいぶ南にそれましたが偏西風の流れ次第と言えそうです。さらに、上陸前は最大風速40mの「強い台風」、県内に最接近する31日には最大風速23mときのうの予測よりどちらも勢力は弱まった状態となりました。

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