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「みんなでしゅうごうするばしょがほしい」能登の被災地に住む子供達から率直な思い アンケートで明らかに

能登の小学生から高校生を対象に行われたアンケートで、子どもたちから寄せられた声。「みんなでしゅうごうするばしょがほしい」「学校から見える景色が、がれきで悲しくなる」。被災地の未来を担う子どもたちの率直な思いが明らかになりました。29日県教育委員会の北島公之教育次長に手渡されたのは珠洲市や輪島市など5つの市と町に暮らす子どもたちを対象に実施されたアンケートの結果です。このアンケートは子どもの支援を行う国際NGOが7月行ったものです。

この中で「地震やその後の生活について大人や社会に伝えたいことはありますか」といった質問には4割弱の子どもが「はい」と答え、「安全に遊べる場所がほしい」「故郷を無くさないでください」などといった回答が寄せられたということです。

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン田代光恵プログラムマネージャー:
子どもの声が十分に反映されていない

団体のメンバーは能登半島地震の後に子どもたちが自分の意見を伝えられる機会が十分ではなかったとした上で、アンケートに寄せられた声を自治体の復興計画や防災計画に反映するよう求めました。

改めてアンケート結果を見ていきます。

「能登半島地震やその後の生活について大人や社会に伝えたいことはありますか」という質問ではいを選択した子どもは36.8パーセントとなっています。

伝えたいことの中で最も割合が高かったのは「感謝の気持ち」でした。続いて「地震が起きたときのこと」「自分の住むまちの復興のこと」を伝えたいと答えた子どもがそれぞれ3割となっています。

たとえば、輪島市の中学1年生(男)はこう答えています。「総理大臣さん。議員さん。知事さんへ、自分達は地震で被害を受けました。遊ぶ場所や、住む場所などもなくしました。朝市などの観光スポットももえてなくなり、はやくふっきゅうしてほしいという気持ちでいっぱいです。どうかこの案や、いろいろな案をこうぎに出してほしいです。おねがいします。」

また、先ほどの問いに伝えたいことがないと答えた子どもは39.8%となっているのですが、子どもたちに意見がないのではなく、子どもの声を聞く仕組みや環境がなかったのではないかとアンケートを行った団体は分析しています。

被災地の子ども支援を行う金沢大学の鈴木瞬(すずきしゅん)准教授は「子どもが意思を表明する場は、復興に向けて必要で子どもたちの目線を取り入れてほしい」と話しています。

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