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除雪車も道路が一部崩落し通れず…“二重被災”した奥能登の集落が迎えた冬 住人が減るなどし除雪が困難に
本格的な冬を迎え雪への大きな不安を抱えるのが地震と豪雨で二重被災した奥能登の集落です。ある集落が抱える問題点を取材しました。
輪島市小田屋町の区長大久保与次さんです。小田屋町は地震の前には38世帯が暮らしていましたが、町を離れたり仮設住宅に移ったりする人が多くいたため現在は6世帯しか人が住んでいません。その影響はこの冬の除雪対策に出ています。
大久保さん:
多いときは20センチくらいは積もることがあるんですけど、そうすると除雪が大変やなと。誰もこの辺住んでなくて私しかいない。これまでは隣の方と協力しながらしてたんですけど…
自宅の前まで除雪車が入らないため、車を出すには全て大久保さんが雪かきをしなければなりません。町ではさらに心配なことが。大久保さんの家から山の方に車を走らせると…。
記者:
車一台通るのがやっとです
9月の豪雨で大きな被害を受けた山間部では道路の一部が崩れ落ちたまま。雪が積もるとかなり危険な状態になります。
大久保さん:
こんな状況なので除雪車通るのは厳しいのかなと思っているんです。毎年除雪してくれている方とも話したんですけど、『今年は厳しいだろうな』という話でした
このあたりにはまだ2世帯が住んでいます。地震の時には家が住める状態だったため仮設住宅に申し込んでいなかった人もいるといいます。
大久保さん:
こんな雨誰も想定していないもんで。本当は除雪車が通れるようにしてほしいんですけど、それが無理なら即仮設住宅に入ってもらうような形を行政の方で働きかけてほしいなと思います
本格的な冬を迎えた被災地。進まない復旧に、雪への不安が追い打ちをかけています。