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元日の地震後初…七尾市で約100年続く醤油店で仕込み作業始まる 麹を育てる室は新しく「初心に帰って」

七尾市で100年近く続く伝統のしょうゆ造り。能登半島地震の後初めての仕込み作業が始まりました。

七尾市の一本杉通りにある鳥居醤油店(とりいしょうゆてん)。

リポート:
「再建した麹室では麦と大豆の香ばしい香りがします。きょう麹作りが再開しました。」

鳥居醤油店の3代目、鳥居正子(とりいまさこ)さんです。

Q 窯に火が入るのはいつ以来?
「去年は12月のいつまでだったかな25、6日までやね今年初めてだもん。嬉しいですよ、仕事できるから。みんな待っているから、お醤油を。」

元日の能登半島地震で建物は全体が大きな被害を受け、麹を育てる室(むろ)と呼ばれる部屋は地震で使えなくなりました。しかし鳥居さんが歴史あるしょうゆ造りを諦めることはありませんでした。

「薪の(調達に)苦労ないもん。ここの端材を使っている。」

大豆を蒸す窯に火を入れたのは実に1年ぶり。復旧工事を待っていたため1カ月遅れての作業開始となりましたが能登でつくられた大豆と小麦を手際よく混ぜ合わせます。

Q 再開できると思った?
「思わなかったけどもろみが大丈夫って言われたら直せるって思ったので、この日を待っていました。夕べちょっと眠れなかった。ワクワクして…」

スタッフもこの日を待ちわびていました。

店で8年で働く須藤雅彦さん:
「暇になっちゃったのでボランティア行ったりとかそんなことばかりしていました。1月からなんもできなかったからありがたいですよね、作業できるのは。」

麹を育てる室は新たに建て直しました。心機一転、一から仕切り直しです。

須藤さん:
「初心に帰ってというか1年目みたいな楽しさがありますね。」

麹は適温に設定された室で3日間じっくり育てた後、蔵の杉桶に移して2年間発酵させます。

鳥居さん:
「たくさん待っている方やクラウドファンディングで応援してくださった方にも、1人1人にお渡ししたい。次に繋げられるように私も頑張るし「原材料の大豆小麦を頑張って作ってねってエールを送りたいです」

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