もう一度、大好きなモノづくりの研究に挑みたいと、1年間の社会人生活を経て、この春、母校KITの大学院に進学した小林 隆嗣さん。 彼は今、学部時代に取り組んでいた「魚型ロボット」をテーマに再び研究を始めています。 独自のアイディアをとりこみながらの、よりスピーディでスムーズな上昇・下降・旋回ができる魚型ロボットの開発です。 研究が進めば、魚が速く泳ぐメカニズムの解明や新しい移動体誕生にもつながります。 かつて、夢考房ロボットプロジェクトの一員として、2002年ABUアジア太平洋ロボコンに参加し、大会最高賞のロボコン大賞受賞時のメンバーの一人だった小林さん。 ロボットに対する情熱はとても強いものがあります。
加工技術が非常に難しいといわれるチタン合金をつかって、一人一人にあった人工骨をつくろうという研究に取り組んでいる廣崎 憲一さんは、この春、KIT大学院ドクターコースに入学した社会人学生です。 現在、石川県工業試験場で研究員として働きながら、切削工学が専門の新谷教授のもとに通い指導を受けています。 人体に大変優しいといわれているチタン材料。 しかし削る際に温度が上昇するため高速切削が困難とされてきました。が、新谷研究室では特殊工具の使用により実現を可能。 その技術をさらに活かしながら、より安全なバナジウムフリーチタン合金を使用した人工股関節のオーダーメイド化に取り組んでいます。 工業試験場とKITの共同研究として、年齢の離れた研究室仲間たちと研究にあたる毎日。
KIT経営情報工学科に籍をおく山口真矢さんは、ベンチプレスの競技者という顔をもっています。6月に開かれた石川県ベンチプレス選手権大会では、75キロ級に出場。ジュニア記録(23才以下)の120キロを更新し、見事122.5キロをクリアしました。 自己ベストには届かなかったものの、石川県記録保持者です。 大学入学後、身体を鍛えたいと近所の体育館へ。そこで、パワーリフティングの指導者と出会いました。パワーリフティングとは、ベンチプレス、デッドリフト、スクワット3種目で重量を競い合い、そのトータル重量を競う競技です。 この競技から山口さんが学んだことは、「努力は結果に比例する」。無理だと思うことでも目標を持ってあきらめずに頑張れば、必ず結果がついてくるということです。 その精神は学業にも活かされ、成績優秀者としてこれまで8回の学長褒章を受賞しました。彼の次なる目標は、8月に開催されるパワーリフティングの大会。記録を更新して、種目別そしてトータルと、全てに自分の名前を残したいと力強く宣言しています。そして山口さんにはさらに大きな夢が・・。