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亡くなった339人の家族にとって“初盆”…能登の被災地それぞれのお盆 壊れたままの墓に手合わせる人も
13日からお盆です。能登半島地震で亡くなった339人の家族にとっては初盆となります。墓の修復が終わらないまま手を合わせる人、墓参りすらできない人、それぞれのお盆がありました。
珠洲市正院町(すずししょういんまち)の寺では、境内にある90基の墓全てが倒壊しました。修復には地盤改良が必要で、今も工事は進んでいません。13日は、壊れたままの墓に手を合わせる人の姿がありました。
墓参りに来た人:
「気持ちとして、やっぱりあれたままで居られないし、大変だけど来て一区切りついたっていうかね。お盆を迎えられるかなって思って」
日蓮宗本住寺 大句わか子さん:
「無理をせず、でも気になったら見に来ていただきたいです。手を合わせていただきたいと思います」
出口さん:
「出ていた部分はこれ、あと残りはその下(土砂の下)にいっぱいあるはず」
一方、墓参りすらできない地域もあります。
輪島市渋田町(しぶたまち)の出口彌祐(でぐち やすけ)さんです。地震で妻と息子は家の下敷きとなり亡くなりました。
出口さん:
「どうにもならないねこれは本当に」
先祖代々の墓は今も通行止めが続いているため行くことができません。そのため、納骨ができないまま迎えた初盆。出口さんは今も崩れたままの自宅に花を手向け、静かに手を合わせていました。
出口さん:
「成仏してほしいけど…。もう少し復旧しないと、お墓もどうするか分からないし。ここ(家)も住めないし、いろいろと考えることは山ほどありますけど。7カ月半が早いのかまだ遅いのかよくわからないですよ…今の状況はね」