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救急や入院機能を集約…「能登空港周辺に新公立病院」石川県が素案示す 既存の公立4病院は一般外来等担う

奥能登には2市2町それぞれに珠洲市総合病院、市立輪島病院、公立宇出津(うしつ)総合病院、公立穴水総合病院の4つの公立病院があります。

この4つの病院をめぐっては2023年の12月、奥能登2市2町のトップが知事に対し、奥能登に新しい病院の整備を求める要望書を提出していました。理由は高齢化や過疎化で患者が減り収益が悪化し、市や町ごとに病院の機能を維持することが困難になりつつあるからです。

こうした課題をどう解決するか。奥能登の新病院の方向性を考える検討会が開かれました。

19日開かれた検討会には馳知事や奥能登にある4つの公立病院の院長などが出席しました。検討会で県が示した素案。それは県は能登空港の周辺に救急や入院の機能を集約した新しい病院を建設するというものです。

この素案では既存の4病院については一般外来などを担うサテライト病院として残すことになっています。出席者はこの素案について了承。その上で、「持続可能な経営のために病院の規模をしっかりと煮詰める必要がある」などの意見が出されました。

馳知事は新病院の規模などは全国で行われている統合の例を参考にするとした上で財源については国に協力を求める考えを示しました。

馳知事:
「いかに国と連携して必要な財源を確保するのか。地方創生には石破総理はことのほか力を入れておられますので、このモデルが奥能登の統合病院のあり方そのものだということをお伝えしていきたい」

県は2025年度中に新病院の方向性を取りまとめることにしています。

県が示した新病院の案では能登空港周辺の新病院に救急や入院の機能、専門外来を集約し断らない救急医療体制をつくります。今ある4つの病院は診療所に転換し、必要に応じて介護施設などを併設します。

また、金沢大学などの大学病院と連携し、どのような病気でも幅広く見ることができて救急医療にも対応できる総合診療医を育成しようと考えています。

今後の課題として「完成時期はいつ」なのか、「規模はどのくらい」になるのか「経営主体は」どうなるのか、そして「人材は確保できるのか」といったことがあげられます。

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