石川テレビ

石川テレビ 8ch

石川県内ニュース

『北陸は冬の方が雷が多い』というのは今は昔!?…温暖化も影響か冬も夏も雷に注意が必要

気象予報士の粟原さんとお伝えします。18日も汗ばむ陽気になりました。金沢では最高気温が27・9℃と二日連続の夏日となりました。このほか、珠洲市、白山市、加賀市で今年一番の陽気となりました。

ところで先週、奈良県にある学校のグラウンドで落雷があり、部活動中の中学生が意識不明となりました。

そこで今回のテーマは「雷」です。

雷の脅威がわかる実験映像です。雷の直撃を受けると約8割の人が亡くなると言われています。こうした被害を受けないように雷から身を守ることが大切です。

気象庁によりますと、金沢で1年間に雷を観測した平年の日数は45.1日と全国で最も多いんです。石川は「ブリ起こし」の名前でも知られる通り雷は冬のイメージがありますが、月別の発生数も見てみると、夏に比べてやはり冬の発生日数が多くなっていて、これは日本海側特有の傾向となります。しかし、ここ数年は少し様相が変わってきています。

去年の雷の発生数を見ると、7月から9月の夏の時期に雷が増えています。7月の方が12月より多かったのです。去年の夏は記録的な猛暑となったので、この暑さが原因と考えられます。気温が上がると空気中の水蒸気の量が多くなりますので、雷の原因となる積乱雲が発生しやすくなります。これからは夏も冬も雷に注意が必要ということです。

それでは雷の被害にあわないようにするためにはどうしたらよいのか。奈良県でもあったようにグラウンドのような近くに高いものがない開けた場所は人に落雷しやすくなりますので、特に危険です。速やかに建物や車の中に避難してください。大きな木などがあったりすると木の下で雨宿りをしたくなるところですが、これは危険ですので控えてください。近くの木に落雷すると、木から人へと雷が飛び移るおそれがあります。高いものからは4m以上離れてしゃがむなどできるだけ姿勢を低くして雷が通り過ぎるまで待つようにしてください。

雷がいつ発生するかを事前に知っておくことも重要です。雷の情報は、気象庁のホームページで確認することができます。「雷ナウキャスト」というものです。16日朝の画面ですが、このように雷の活動度が4段階で色分けされています。黄色はこの時点で雷は発生していませんが、今後落雷の可能性があるエリアとなります。そして、オレンジや紫のエリアは、すでに雷が発生していて、実際に雷があった場所は四角やバツ印で表されます。この時間は、穴水町付近に落雷があったということです。

またこのサイトでは、1時間先の予報も確認することができます。こうしたものを活用して避難に役立ててください。

最近のニュース