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地震被害からの復旧工事が完了…町立病院で引っ越し作業 元あった病床数に戻り「安全を第一に頑張りたい」
地震の影響でこれまで半分近い病床が使えなくなっていた志賀町の富来病院。先日病棟の復旧工事が完了し元あった病床の数に戻りました。
志賀町で唯一入院ができる「町立富来病院」。
仮設のプレハブ病棟を経て地震前に94床あった病室は去年5月から約半分の50床で患者を受け入れてきました。
スタッフ:
「お引越ししますね~」
そして、去年12月から行われていた病棟の復旧工事が今月完了。新しくなった病室に患者を移す引っ越しの作業が行われました。
スタッフ:
「216です~」
看護師:
「だいぶよくなりましたよね。壁紙が明るくなって、また気持ちも新たにみんながんばれるかなと思います。」
看護師:
「足からいきますね」
「南さんです。明るいねえ」
ふだんは診療に携わらないスタッフもこの日は総動員で協力しました。
スタッフ:
「戻ってきたね」「ここは久しぶりやね」
竹村院長:
「覚えるのに時間かかる、こっちの病棟初めてやから。」
スタッフ:
「あ、ほんとや!」
地震後の去年4月に金沢市の県立中央病院から赴任した竹村健一院長。病棟の完全な姿を見るのはこれが初めてです。
竹村院長たち:
「新鮮ですね。すっごい明るくなった。ほんとですね」
この日は復旧した病室に6人の患者を新たに受け入れました。
竹村院長:
「本来なら当院でできる入院治療が、お部屋がないっていう理由でできないのはものすごく申し訳なかったので、解消されるのは大きな一歩。」
病床が元通りになって喜ばしい一方患者の数が元通り戻ればスタッフの仕事量もこれまでの倍になります。
竹村院長:
「スタッフの負担は元通りとはいえ1年以上この数でやってなかったので、病床がフルに戻ってもそこいきなり対応できるわけではないので、危ないことが起こったりしてはいけないのでそこが一番守らなきゃいけない、医療の安全性を。でも頑張ってやってくれると思います。うちのスタッフなら。」
地域の病院としてハード面の準備が整った富来病院。気持ち新たに復興に向けた道を歩みます。
富来病院の竹村院長は、その地域で生まれ育った人がその地域で最期を迎えられることを目指しています。病床が94床に戻ったことで地震以降に受け入れを断っていた患者も受け入れることができるので今後もスタッフとともに「安全を第一に頑張っていきたい」と話していました。