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「誰も住んでないけど…」地震と豪雨で避難を余儀なくされた街に“こいのぼり” 力強く大空舞い復興を応援
こいのぼり。能登半島の先端、珠洲市仁江町の国道沿いにあげられていました。この辺りは地震と豪雨で大変な被害が発生した場所ですが、こいのぼりが作業員などを楽しませています。
能登半島地震で大規模な土砂崩れが発生し、その後の豪雨でも甚大な被害を受けた珠洲市仁江町。妻や子ども4人を亡くした警察官の大間圭介さんもあの日、この仁江町で家族や親戚を亡くしました。
その仁江町に、今月18日、大きなこいのぼりがあがりました。仁江町は復旧作業が続く「長期避難世帯」今も23世帯が避難を余儀なくされていて、だれも住んでいません。ではいったい誰がこいのぼりをあげたのでしょうか?
実はこのこいのぼりをあげたのは、大間さんの横にいた浦幸栄さん。今は金沢に避難しています。ひとつは自分の息子のこいのぼり。もうひとつは大間さんの親戚のものです。浦さんは「誰も住んでいないけどこいのぼりが立っていたらみんな気に留めてくれる。片付けなどで来た住民が少しでも元気になってくれたら」と話しています。復旧工事と波の音だけが響く中、こいのぼりは町の復興を応援するかのように住民の希望と共に力強く大空を舞っています。