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「震災遺構に」市民の思いは叶わず…能登半島地震で被災した“さいはてのキャバレー”解体工事始まる 石川
震災遺構にとの思いは叶いませんでした。能登半島地震で被災した、珠洲市の「さいはてのキャバレー」。解体工事が始まりました。
3匹のイルカが描かれた大きな壁。この建物は、1970年代、珠洲と佐渡をつなぐ定期船の待合室として使われていました。
2017年の第1回奥能登国際芸術祭に合わせ「さいはてのキャバレー」として生まれ変わったのです。
しかし、去年元日の能登半島地震で津波がこの建物を襲い、地盤も沈下。使えない状態になっていました。珠洲市は港の再建にあわせ建物の解体を決定しましたが…。
珠洲市三崎町の出村正幸さん。出村さんは、津波に耐えた壁を震災遺構として残すことで住民の希望になるとして、解体しないよう珠洲市に要望していました。
しかしその要望が市に届くことはなかったようです。市は、20日から解体工事を始めるための足場の搬入を始めました。週明けにも本格的に解体が始まる見通しです。
出村正幸さん:
「残せばいろんな可能性があったと思います。アートとしても芸術祭としても(震災)遺構としても何か問題提起にはなっていたと思う。デジタルデータは取れたので今後使い道があるかと思います。」