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元日の地震で崩落…石川県七尾市の和倉温泉周辺で国による護岸の復旧工事始まる 景観が変わらぬよう配慮も
能登観光の拠点、七尾市の和倉温泉復活に向けた第一歩となります。元日の地震で崩落し、甚大な被害が出た和倉温泉周辺の護岸。海を臨む和倉温泉を守るため、国による護岸の復旧工事が20日から始まりました。
七尾湾や能登島を見渡すことのできる眺望が魅力の和倉温泉。元日の能登半島地震で、護岸が崩落し、旅館の建物にはあちらこちらでひびが入るなど、甚大な被害を受けました。加賀屋を始め今も21軒ある旅館の内、営業を再開できたのは4軒しかありません。
山下記者:
「元日の地震からまもなく一年となった今日、能登賑わいを取り戻すために欠かせない、和倉温泉の護岸復旧工事から始まりました」
こうした中、20日から始まったのは護岸の再整備。資材の搬入や、作業場所の整地などが行われました。「美しい景色が変わらないように」、「旅館の建物に干渉しないよう、同時並行で進めてほしい」といった、旅館側の要望をくんだ復旧方針で、国が進めていきます。原則、護岸は地震前と同じ位置と高さで、景観が変わらないよう配慮。さらに海に天然の石や土砂を投入して、重機が通行できる仮設道路を作り、海側から工事を施します。
国土交通省能登港湾空港復興推進室 美野智彦室長:
「地域や旅館の方々の意見は丁寧に伺ってきているが引き続きそういった声をうかがいながら和倉温泉の生業の再建、和倉温泉の復活を実現できるように全力で取り組んでいきたい」
事業規模は国と県でおよそ100億円。工期は2年程度を予定していて、2027年3月までの工事完了を目指しています。