石川テレビ

 

第535回石川テレビ放送番組審議会 令和6年6月11日(火)

   

【出席委員】

委 員 長 岡 能久  
副委員長 平田 浩二
委   員 谷内江 潤子 岩木 弘勝
北 篤司 松田 若子
宮下 智裕 谷口 陽子
北尾 美帆

以上9名

1、審議番組(合評)

「珠洲の窯漢」

2023年の地震と今回の地震の後で状況は同じかもしれないが、表情や映像のトーンから地震の違いが感じられる番組だった。見ごたえのある映像が散りばめられている番組だった。窯漢と付けたタイトルの意図を教えて欲しい。
全体を通して篠原さんと田端さんのキャラクターも仕事に対する向き合い方も違うことが映像から良く分った。最初の甕を割るシーンは、最後まで見ると再生の始まりであることに気づき構成として素晴らしかった。珠洲焼の話であると同時に人生の話だなと思い見ていた。
珠洲焼の2人の作家を描いた番組を見終わった後、余韻が残った。2人を通して人間の生きざまが見てとれる番組だった。若い世代や生きることに悩んでいる人に見て欲しい番組だった。
去年の5月の地震で全壊した窯を再建し、これからという時に元日に地震が襲った。そういう人が能登では多いと思うが象徴的だ。ドキュメンタリーの取材は大変だと思うが、ニュースでは伝えきれない被災地の現状が分かり良かった。
頻発する地震で窯が崩れても珠洲焼を作り続ける2人の男性の姿が良く伝わってきた。地震から窯を直すまでの流れが早く物足りなさを感じた。2人の決断や心情を深掘りして欲しかった。常盤貴子さんのナレーションは温かみがあり良かった。補助金の説明会は被災者と行政との温度差を考えさせられた。
秀作だった。個性の違う2人の作家に焦点を当てながら生き方や自然、珠洲焼のことなど様々なことを視聴者に考えさせる番組だった。言葉の説明が極力抑えられ、表情やカメラワークが際立っていて視聴者に迫ってくるものがあった。作品が迫ってきて言葉で表現できないほどで本当にいい番組だった。
珠洲の窯漢(かまおとこ)のタイトルはインパクトがあった。子供のような田端さんと哲学者のような篠原さんの生き方は違っていても珠洲焼に対する情熱は変わらないことが分かるいい番組だった。最後に常盤さんが土はまだたくさんありますと言ったのは田端さんへのエールだと感じた。
良質でいい番組だった。作風も経歴も違う2人の再建に向かう姿が交互に描かれていたが、時々やるせない表情を見せ投げかける言葉が見つからなかった。常盤貴子さんのナレーションはぴったりだった。2人の人柄を映像で上手く表現していた。本来はこの番組は正月に放送する予定だったのではないか、元日の地震で構成を相当変えたのか教えて欲しい。


2、訂正・取り消し放送について

事務局より令和6年5月1日〜5月31日までの自社制作番組放送の中で、上記に該当した番組はなかった旨、報告した。



3、番組に関する問い合わせ、苦情など
令和6年5月1日〜5月31日
までに編成部に寄せられた意見

 ▽令和6年5月のお問い合わせ
電話 26件
メール 44件
はがき・その他 0通

「マンスリーNote」放送 令和6年6月30日(日) 午前11時45分〜11時50分(字幕放送)
           再放送 令和6年7月1日(月) 深夜2時11分〜2時15分(字幕放送)

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