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「地震の後にとどめ刺された」約1800人が2日間孤立した輪島市町野町 追い打ちかけるような甚大な被害

土砂崩れによる道路の寸断でおよそ1800人が2日間に渡り孤立した輪島市町野町。車の往来ができるようになったきのう町の様子を取材すると前を向こうとしていた人たちに追い打ちをかけるような甚大な被害が広がっていました。輪島市町野町。集落のいたるところで道路が陥没し、流木や車などが押し流されていました。

FNN取材団 杉山真一記者:
特に被害が激しかった輪島市の粟蔵です。道路には土砂が堆積しこちらのスーパーには草や木が押し寄せてきています。中には木の幹ごとスーパーを突き破って中に入ってしまっています

能登半島地震の時には1日も休まず営業を続けたこちらのスーパーは…

もとやスーパー 本谷一知社長:
ここがお肉切るところ。ようやく復旧して肉が切れる状態になったんですけど、冷蔵庫も水圧で外れて、しばらく無理でしょう

店には濁流が流れ込み3日経っても棚や冷蔵庫が散乱したまま。

本谷社長:
地震の後にとどめを刺されたなという感じで、心が折れてしまったという感じですよね

店内の一画には布団と枕が。足が悪く2階に上がれない本谷社長の父、一郎さんがこの場所で寝ていたといいます。

本谷社長:
家の父は店守るんやっていうことで2メートルの洪水が来てもここにいたんですよ。僕らももうダメやろうなって思ったんですけどなんとか命だけは助かりましたね。仮設住宅の鍵も流されたので、今やっと見つかったので、今から話し合って生活の確保だけはしなきゃいけないと思っていますけど

そんな中でも本谷社長たちは訪れた人に無事だった食べ物や飲み物を分けていました。被害は他にも…町野町で農業を営む、山下祐介さん。能登半島地震を受け、2024年は例年の2割ほどの面積で米作りを続けてきました。

町野町の農家 山下祐介さん:
棚田が何枚かあると思うんですけど、あそこで今年作付けをしていて、天気さえよければこの連休明けに稲刈りできるかなという予定だったんです

しかし、棚田へと続く道は土砂崩れで崩落。稲刈りができなくなりました。

山下さん:
さすがにショックっていうのが正直なところですよね。いやー、結果こうなるんだったらなんのためにっていう。経費だけかけて結果収入がゼロになるんだったら、本当に今年1年なんで田植えしたんだろうって思いたくないけど思ってしまう

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