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震災の影響が初めて明らかに…住宅地の地価下落率“全国ワースト10”が全て能登地区 最大で-14.5%
今年1月1日時点の地価が発表され、北陸新幹線が延伸した加賀地域が上昇した一方、能登半島地震の影響で、和倉温泉などの地価が大幅に下がり、厳しい現実が突きつけられました。
国土交通省が毎年1月1日時点の土地の価格を公表する地価公示。去年は能登半島地震前の地価だったことから、今回、初めて震災の影響が明らかになりした。
県全体県全体ではプラス1%と4年連続で上昇。上昇率は全国19位で、223の調査地点の内、153地点が上昇しています。住宅地住宅地で地価が上昇したのは、御覧の8つの市と町。特に野々市市はプラス3.8%と県内で最も上昇幅が大きく12年連続の上昇です。御経塚地区に新たなショッピングゾーンが誕生したことや、隣接する白山市にショッピングモールなどもあり生活の利便性が高いことなどから子育て世代を中心に強い需要が見られるためだと言う事です。
記者リポート:
県内の商業地のなかで最も伸び率が高かったのが加賀市です。その理由は北陸新幹線「加賀温泉駅」の開業です
商業地では加賀市が7年ぶりに上昇。上昇率はプラス4.5パーセントと県内でトップの伸び率となりました。加賀市では、北陸新幹線の延伸によって、市内にある山代・山中、片山津の3つの温泉街を訪れる観光客が増加。各温泉地全てで4パーセント台の上昇率となっています。
不動産鑑定士の西郷悟さん:
去年までは加賀市の商業地というのはずっと下がっていたということなんです。コロナが終わった後もずっと下がり続けてまして、コロナ前の価格水準にはまだ戻っていませんが反転した、マイナスからプラスになったということはすごい大きな転換点じゃないかなと思います
能登半島地震の影響震災の影響が如実に表れたのが、能登地区の七つの市と町です。住宅地では下落率の全国ワースト10が全て能登地区。中でも、豪雨の被害も大きかった輪島市鳳至町は、マイナス14.5パーセントと、全国で最も下落幅が大きくなっています。また商業地でも、全国の下位7つが能登。珠洲市中心部の飯田町では、マイナス16.8パーセントと、最も下落幅が大きかったほか、日本屈指の名旅館が建ち並ぶ七尾市和倉町がマイナス10.8パーセントなどと大きく落ち込んでいます。今後の見通しについて専門家は…。
不動産鑑定士の西郷悟さん:
地震の影響があったほとんどの地域では、地震発生前から人口減少とか少子高齢化とかが進行して、過疎化がすごく進んでいるという地域になっていますので、今後も少しずつ下がっていくような傾向が続くのではないかなと考えています。