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5kgで400円ほど安く…放出された備蓄米が店頭に 農家が気になる「今後コメの買取価格がどうなるか」

コメの価格高騰を受け政府が放出した備蓄米。県内でも販売が始まりました。
5キロで400円ほど安いとのことですが、価格の安定につながるのか、
農家の思いと共に取材しました。

山川記者リポート:
「津幡町にあるこちらのスーパーでは県産のコシヒカリの横にきょうから備蓄米が並び始めました」

備蓄米が並んだのは、JAグループのスーパーマーケットAコープ。収穫された時期や産地、銘柄は公表していませんが国産米100%のブレンド米です。28日から県内全てのAコープで販売が始まりました。気になる価格は5キロで税込み3543円。他の県産米に比べ400円ほど安くなりました。

買い物客:
「昼間に来たんじゃ売り切れていると思った」
「5キロ2つ、5キロ2つで20キロ。成長盛りの孫がいるのでありがたいですね」

こちらのスーパーが28日に仕入れたのは100袋。購入制限などは特に設けていません。

Aコープつばた店青果兼コメ担当 菊池孝治さん:
「備蓄米は発注が可能ということで売れたらまた注文をかけて随時入荷する予定ではあります」

記者:
「売り切れてすぐ買えなくなるようなことは起きる?」

菊地さん:
「そういうことは今のところないと聞いています。ブレンド米と言っても国産米を使っているので味も良いものが出ていますので食べていただけたらと思います」

こうした中、県内の田んぼでは田植えが最盛期を迎えています。

番場隆祥さん:
「一番気になっているのは価格正直いろんな人に話聞くけど基本読めていない」

白山市の農業法人の代表、番場隆祥(ばんばたかあき)さんです。
今、気になるのは備蓄米の販売によってコメの買取価格がどうなるかということです。

番場さん:
「JAの買取価格が一つの基準になるので備蓄米の直接の値段よりもそれがどう自分らのコメの買取価格に影響するかがみなさん関心あるのでは」

番場さんの所では、白山から流れる伏流水で19種類のコメを育て、インターネットでも販売しています。価格高騰で、番場さんのコメとスーパーのコメとの価格差が減り番場さんはネットでの販売をやめました。常連さんが番場さんのコメを食べられなくなるのを危惧しているからです。

番場さん:
「今の価格は高すぎるけど僕らは自分らで稲刈りして乾燥調整までしているので5キロ3000円から3500円そういうお米に関してはこういう価格するというところ」

番場さんは、品質を維持したコメを適正な価格で消費者に届けることを何よりも望んでいます。

番場さん:
「高くしすぎて安いところがでてきて今までご愛顧いただいていたお客様が別のところに移られても本意ではないしだからといって水準上がっているのに値段をうちだけが低く抑えるのもまたそれは違うのかなというところもあるのですごい難しいところ」

消費者側も生産者側も望まない、コメの価格高騰。
備蓄米の放出で適正な価格に戻ることを願ってやみません。

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