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ブロックを「震度6」と崩し遊ぶ子供も…被災した子供のケアは次のフェーズへ NPO「早く日常を」

地震発生からまもなく3週間が経ちます。避難所での生活が長引いていますが、地震を経験した子供たちのケアが心配されています。被災地の避難所で取り組まれている子供たちケアについて、石川県輪島市の輪島高校を訪れました。

輪島高校は避難所になっていて、教室には今も203人が身を寄せています。3階の音楽室の前には「みんなのこども部屋」と書かれた看板が置かれていました。

この音楽室は日中、子供たちを一時的に預かる場所として14日に開設されました。部屋は暖房で暖められていて、滑り台が付いた遊具やボードゲームなども置かれています。東京、神奈川、そして地元の人が寄せたものだということです。

この部屋は、午前9時半から午後4時まで開いていて、4歳から18歳の子供たちが遊んでいます。

開設したのは、全国で子供の教育支援活動を行うNPO法人の「カタリバ」です。

カタリバの石井丈士さん:
「子供たちが被災して不安な思いとか、慣れない避難所生活が続いてるので、少しでも子供が自由に楽しく過ごせる場所を作っていくというのがまず1つですね。あとはやっぱり保護者の方が被災した状況で仕事があったりとか、片づけをしなきゃいけなかったり、生活再建をしていくときに、どうしても小さい子がいると、そういう保護者の方たちから子供を預かって、これからのことを考えられるように開設しました。高齢の方も含めて10人、20人が1つの部屋で生活していたりすると、その中で子供たちが走り回ったりとか大きい声を出して遊んだりするのは難しいので、子供はそれを我慢しなきゃいけない、大人もそれを止めなきゃいけないということ自体が負荷がかかることだなと思います」

14日に開設し、今は15人ほどの子供たちを預かっています。

利用する子供:
「ママの仕事ついていったら暇、退屈。(ここは)楽しい、楽しいところ」

みんなのこども部屋は、輪島市のほか、珠洲市や能登町など6か所の避難所に開設されています。4日から石川県に入り、運営に携わる石井さんは、被災地では「次のフェーズに入った」と話していました。

石井さん:
「物資は整い始めてきたと感じています。その先のこれから2次避難とか、どうやって生活していくのかというのを考え始めるフェーズに入ってきたと思うし、子供たちも例えば、学校をどうしていくのかというのを考える、これからについて考えるフェーズに入ってきたと感じます。日常を取り戻すというのが、子供たちにとっては心が安定するので大事かなと思います。学校教員の皆さんも被災している方もいますし、学校の備品が壊れたりとか、学校がまだ避難所になっているので、その間に子供たちをどうするかということ、子供たち自身の学用品をどうするとか、それを全部学校とか行政でやっていると本当に大変だと思うので、僕らNPOとかが少しでも力になれるように協力して、一緒に子供たちが日常をなるべく早く取り戻せるようにというところをやっていけたらと思います」

2次避難も進んでいますが、行政職員や教員を保護者に持つ子供たちは輪島市に残るケースが多いということで、石井さんは、そういった子供たちが安心して過ごすことができ、学びの中で取り残されないようにすることが大切だと話しています。

被災した子供たちを取材する中で、ブロックを積み上げた後「震度6!」と言いながら崩して遊ぶ子供がいて、心の傷を感じる場面もありました。

2次避難をしている子も、地元に残る子も誰一人取り残されない学びと居場所を守ることが大切です。

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