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「我慢我慢我慢我慢だった…」能登半島地震から11カ月 珠洲市で仮設住宅への入居開始 豪雨の影響で遅れ

能登半島地震の発生から1日で11ヵ月。珠洲市では豪雨の影響で完成が遅れていた仮設住宅への入居がきょうから始まりました。

珠洲市にある大谷小中学校の避難所に5月から身を寄せている庵谷内(あんやち)オサコさん81才。自宅は半壊しましたがふるさとに住み続けたいと仮設住宅への入居を申し込んでいました。

庵谷内オサコさん:
「命ある限りはお墓とかお仏壇はなんとかせにゃいかんと。(お墓は)仮設移ったら直そうと思っていたら、その仮設が中々出来なかった」

完成間近だった仮設住宅は9月の豪雨で生活排水を処理する浄化槽が被災し、入居が延期に。約2カ月遅れで2日からようやく入居できるようになりました。

早速荷物を運びますが…自宅から持ってきた畳はサイズが合いませんでした。

記者:
「やっぱ畳入れんかったら寒いですか?」
庵谷内さん:
「寒いと思いますよ、何十年も畳の上の生活ですし」

すぐに畳屋さんが寸法を測りにきてくれました。

実は畳屋さんも…

畳店 笠谷勝治さん:
「隣。家が半壊で、公費解体で」

同じ仮設住宅の住民。住民同士の助け合いは住む形が変わっても続いています。

庵谷内オサコさん:
「8月から我慢我慢我慢我慢だったから。みんな我慢我慢に耐えに耐えてやっとたどりついたかなって。ちょっと落ち着いて新しい年を迎えられればそれでいうことないなって」

一方、輪島市では地震で職人が減っている輪島塗の継承に向けた活動が行われました。子どもたちが挑戦しているのは輪島塗の沈金パネルづくり。毎年市内の小学6年生が卒業制作として行う恒例行事ですが今年、指導する側には特別な思いがありました。

輪島沈金業組合 友田裕次副組合長+***

「やっと出来たっていう感じなんです。職人もみんな被災してやっと人数集めて指導できるようになりました」

地震で輪島沈金組合の職人は約半数に減少。担い手不足が深刻になっていて組合では子どもたちに期待を寄せています。

「なんとかこういう風に触れて興味を持ってもらえたらなあと思います。」
Q この中から1人でも?
「そうですそうです、そういうことです」

体験した子どもは…:
「彫るのが難しかったけど、段々慣れてきたら楽しいと思いました。」
「家族とかみんなで幸せにこれからも暮らしたいなという願いを込めて招き猫を彫りました。」「将来ちょっとはやってみたいかなって思いました」

完成したパネルは来年2月1日から11日まで 輪島漆芸美術館で展示される予定です。県によりますと地震や奥能登豪雨の影響で先月26日時点でまだ470人が避難生活を続けています。

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