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能登半島地震や豪雨乗り越える…『奇跡のしいたけ』に初競りで“6玉35万円”の値 奥能登産のとてまり
地震、そして豪雨と、様々な苦難を乗り越えたシイタケに過去最高値がつきました。奥能登産の原木シイタケ「のとてまり」の初競りが行われ35万円の値がつけられました。
記者:
間もなく、のとてまりの初競りが行われます。能登半島地震や豪雨災害を乗りこえて出荷された奇跡のしいたけに一体いくらの値段が付くのでしょうか
「のとてまり」は奥能登の原木シイタケ「のと115」のうち、かさの幅が8センチ以上、厚さが3センチ以上など厳しい条件をクリアしたものです。デビューは14年前。人気と価格はうなぎ上りで、昨シーズンの初競りの最高値は、1箱8玉入り30万円でした。
しかし、地震や豪雨の影響でのとてまりを栽培するハウスが壊れたほか、栽培している場所に向かう道が寸断されるなどして生産者はおよそ60人と震災前に比べ4割減りました。初競りにかけられたのは、「のとてまり」10箱と「のとてまり」のなかでもさらに肉厚な「プレミアム」6玉入り1箱です。過去最高値となる35万円。競り落としたのは埼玉県の鉄板焼きレストランから依頼を受けた仲買人でした。
仲買人 浅市佳男さん:
率直に落とすことができて、ホッとしてます。(被災した生産者の思いを)今後も風化させないように、そういうふうに伝えていきたいという思いがあって、今回購入してほしいという依頼がありました
奥能登原木しいたけ活性化協議会 樋下義勝会長:
生産者はだいぶ挫折しておりましたけど、なんとかがんばらないといけないということで、頑張った成果がこの価格に表れたのかなと。震災と豪雨もあったことだし、そんな大変ななかでも、こんな立派なものができたのかという思いで噛みしめて食べていただければいいなと思ってます
のとてまりの出荷は3月末までつづきます。