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約550年の歴史に一旦幕…能登半島地震で全壊した輪島市の「専徳寺」公費解体へ 門徒を招いて最後の法要
およそ550年の歴史にいったん幕を閉じます。
能登半島地震で全壊した輪島市の寺が公費解体する事を決め27日門徒を招いて最後の法要を行いました。
吉岡聡住職:
「何か空気が違うなと。しばらく経って本堂を眺めると、この姿になっていましてね。正直その時はあー終わったと」
こう話すのは輪島市門前町にある臥龍山専徳寺(がりゅうざんせんとくじ)の吉岡聡(よしおかさとし)住職です。
専徳寺は能登半島地震で本堂が倒壊するなど大きな被害を受け「全壊」と判定されました。
残ったのは鐘撞堂(かねつきどう)だけです。
吉岡聡住職:
「これもこんな有様ですわ。こちらを仮の本堂として使っていたんですけど、また改めてこちらも立ち入り禁止ということで、赤紙張られていますからね」
こうした状況に、吉岡住職は自力での再建は困難と判断し門徒と話し合った結果、公費解体することを決めました。
およそ550年の歴史に幕を閉じます。
27日は最後の法要が行われ、集まった門徒などおよそ15人がそれぞれの思いを胸に手を合わせていました。
門徒:
「子どものころこの寺でよう遊んだもんで、寂しいですね。」
吉岡住職:
「専徳寺というものはなくすつもりはまったくありません。どういうあり方がいいのか、これはまたおいおい皆さんとともに考えながら私も知恵を絞りながら進んでいきたい」
寺は一般家庭の解体が落ち着いたあとに公費解体されるということです。