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通信機器など載せ約20km上空を飛ぶ無人機『HAPS』ドコモと石川県が活用に向けたキックオフイベント
「HAPS(はっぷす)」という言葉をご存じでしょうか。
HAPSとはHighAltitudePlatformStationの略で地上から約20キロメートル上空の成層圏を長期間にわたって飛行できる無人の航空機です。
機体には通信機器などを搭載し、地上に基地局がなくても直径50キロメートルほどの範囲をカバーすることができます。まだ世界で商用化されている例はありませんが災害で地上の基地局が使えなくなった場合の活用が期待されます。
こうした中、NTTドコモと石川県が能登でのHAPS活用に向けたキックオフイベントを開催しました。
能登の復興をデジタル技術で推進しようと去年11月に包括連携協定を結んだ石川県とNTTドコモ。さらにNTTドコモは県内外の大学や企業などと全国で初めてパートナーシップを結び、能登でのHAPSの活用を進めることにしています。
リポート:
「こちらが実際のHAPSを5分の1の大きさにした模型です。機体にはソーラーパネルがついていて長時間跳ぶことが出来ます。こちらの灰色の部分に通信機器を搭載することで空飛ぶ基地局として災害時に活躍することが期待されています。」
HAPSとは高さ約20キロメートルの成層圏を2カ月以上にわたって着陸せずに飛行できる無人航空機。機体の大きさは25メートル、重さは75キロです。通信機器などを搭載することで地上に基地局がなくても「空飛ぶ基地局」として直径50キロメートルのエリアをカバーできます。
21日は能登でのHAPS活用に向けたキックオフイベントが開かれ、パートナーシップを結ぶ企業の担当者などがHAPSの技術に関する最新の動向などを共有しました。
災害時の活躍が期待されるHAPS。NTTドコモは来年の商用化を目指していて能登では28年度以降の飛行に向け実証実験などを進めていくということです。
NTTドコモでは能登半島地震で基地局が倒壊するなどして能登の7つの市と町の最大70パーセントの地域で携帯電話が使えなくなりました。
こうした災害時の活躍が期待されるHAPSですが天候が悪いとまず成層圏まで飛ぶことができない、そして太陽光での発電が難しいといった課題があります。NTTドコモは能登での28年度以降の飛行を目指して実証実験を重ねていくということです。