石川テレビ

石川テレビ 8ch

石川県内ニュース

心筋梗塞や高台への避難などで相当の負担…災害関連死で18人を正式に認定

6月25日に行われた災害関連死の審査会の結果を踏まえ、珠洲市と能登町、穴水町があわせて18人を災害関連死と認定しました。これで能登半島地震による災害関連死は70人となり、死者はあわせて299人となりました。

正式に災害関連死と認定されたのは、能登町で9人、穴水町で6人、珠洲市で3人のあわせて18人です。この内、年代が公表された12人の内訳は70代が3人、80代が6人、90代以上が3人です。さらに、9人については死亡した経緯や認定理由についても公表されています。

能登町では6人の詳細が公表されました。このうち70代男性は避難所での生活で排泄に苦労するなどして心身に相当の負荷が生じた結果、心筋梗塞を発症し心破裂により亡くなりました。特別養護老人ホームで被災した80代の男性は、停電や断水の中、水分摂取不足などによりS状結腸軸捻転を発症し亡くなりました。70代女性は停電による寒さや断水などの中で心身に相当の負荷が生じ致死性不整脈を発症して亡くなりました。80代の女性は避難所で意識を失って転倒し、緊急搬送されたものの心身に相当の負荷がかかって慢性心不全の急性憎悪のため亡くなりました。自宅近くの避難所から金沢市内の福祉施設に移った90代以上の男性は、環境の激変によって慢性腎不全とあいまって急性循環不全を発症し、徐脈性不整脈によって亡くなりました。介護医療院で被災した90代以上の女性は施設の停電や断水で介護状況が限定的となったほか、転院のための長時間移動などで体力が低下し亡くなりました。

また、穴水町では3人の詳細が公表されました。80代の男性は津波警報による高台への急激な避難行動で心身に負荷が生じ、心臓に持病があったこともあり心臓死の疑いのため亡くなりました。避難所に避難していた80代男性は停電による寒さや断水による水分摂取不足などにより心身に相当の負荷が生じて救急搬送されましたが、急性心不全のため亡くなりました。入所施設で被災した90代女性は、施設が損傷して必要な介護が受けられなかったことにより誤嚥性肺炎を発症し衰弱が進行して亡くなりました。

これで能登半島地震で亡くなった人は299人となり、このうち災害関連死が70人となりました。

最近のニュース