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景色変わった故郷に“変わらぬ音”…地震から7カ月 輪島市名舟町で『御陣乗太鼓』住民の復興への思い強く

地震から7カ月が経った8月1日。輪島市名舟町では規模を縮小した祭りを開催し、県の無形民俗文化財、御陣乗太鼓が披露されました。被災地に響いたふるさとの音をお聞きください。

例年、輪島市名舟町で2日間にわたって行われる「名舟大祭」。祭りでは、名舟の男だけが叩くことができる御陣乗太鼓が奉納されます。しかし…祭りが行われる地元の神社も…太鼓を披露していた舞台も…町のシンボルだった海に浮かぶ鳥居も…能登半島地震で大きく姿を変えてしまいました。

こうした中、規模を縮小して行われた今年の祭り。名舟町での演奏は地震後、初めてです。

打ち手・江尻一希さん:
名舟町=御陣乗太鼓やから叩くっていえばこれだけの名舟の住民が集まって楽しみにしている。震災のシンボルとしてやっぱりずっと頑張って叩くしかないかな

集まった住民の中にはこんな人も…。

金沢のみなし仮設で暮らす赤田眞理子さん:
避難して金沢にいる父が98歳なんですけど来られないので電話で聞かせようと。父も太鼓を昔叩いていましたので。

(太鼓の演奏)

赤田さん:
父も喜んで聞いていたっていうことで聞かせてあげられてよかったです。うれしくて涙が出ましたね

打ち手・江尻一希さん:
やっぱり名舟で叩く太鼓が一番ですわ。聞いとってもね、見とってもね。来年、次また祭りができるように一生懸命がんばろうかなってそう思えた1日でしたね

住民のふるさとへの思いを強くする御陣乗太鼓の音色は、景色が変わっても変わらずに名舟の町に響きました。

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