石川テレビ

石川テレビ 8ch

石川県内ニュース

能登の被災地に9月の豪雨以来のまとまった雨「また土砂が流れてきたら…」泥出し作業終えた住民に不安募る

能登半島地震の被災地を襲った記録的な大雨から11日。被災地では、先月の豪雨以来となるまとまった雨が降り、警戒が続いています。

寒冷前線が日本海を南下した影響で、朝から雨が降った輪島市。市内に雨が降るのは、先月の豪雨災害以来です。道路に大きな水たまりができる中、ボランティアが泥出し作業に励んでいました。

ボランティア:
「どんな状況であろうとも泥取ることに無駄は無い。効率悪い気がするけど。ここの排水路が貫通して全部流せればいいだろうがそれ待ってたらもう一回浸水しそうだからねちょっとでもやってくしかない」

こうした中、輪島市の南志見(なじみ)地区では…

住民:
「床上浸水。もう1階は全滅です」

1日、家の泥だし作業を住民たちが協力して行いました。

しかし、ある懸念が…

手伝った住民:
「これを早く何とかしてほしい。上から来たやつ」

家のすぐそばには上流から流された土砂が残されていました。

手伝った住民:
「ちょっと大きめの雨が降るとまた二次災害が心配」

回収が間に合わず土砂が置かれたままの状態に不安が募ります。

住民:
「せっかくきれいにしたのに、またここ流れてきたらそれこそ大変だと思う早く片付けて欲しい」

県内は夜まで断続的に雨が降る見込みで、輪島市などは土のう袋を住民に配布。金沢地方気象台は土砂災害に警戒するよう呼び掛けています。

こうした中、今も安否不明となっているのは、輪島市の中学3年生、喜三翼音(きそ はのん)さんと輪島市の中山美紀(なかやまみき)さんの二人。

この内、喜三さんについては、先月30日、福井県沖で喜三さんの可能性がある女性の遺体が発見された事から、2日の捜索は行わず、司法解剖やDNA鑑定の結果を待つことになりました。司法解剖はきょう夕方から行われています。

また勤務先から自宅に向かう途中で行方がわからなくなった中山美紀さんの捜索は2日も260人態勢で行われましたが、これまでに新たな情報は入っていません。

それではこの後の雨雲の動きについて見て行きましょう。

能登では午前中、先月の大雨以来のまとまった雨となりました。

2日9時の天気図。この時間、寒冷前線が北海道から日本海を通って中国地方にのび、能登半島の北の海上まで接近しました。その後、前線が南下し昼前に能登北部で、まとまった雨となりました。

3日は、前線はいったん県内から離れますが、前線上に新たな低気圧が発生する見込みです。この低気圧が北上して、県内に近づくと雨が強まる可能性があります。

続いて雨雲の動きを見てみましょう。

今夜9時の予想では県内の広い範囲に雨雲がかかりますが、降っても弱い雨となりそうです。このあと動かしますと、3日の昼前から昼過ぎにかけて雨雲はいったん抜けそうです。しかし夕方には、西から再び発達した雨雲が近づき、夜9時には、1時間に10ミリを超える雨雲が、能登半島のすぐ北の海上を通過する見込みとなっています。予想より雨雲が南に下がると被災地にも影響がありそうです。最新の気象情報に注意する必要があります。

最近のニュース