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「少女の要望を聞かないと…」元児童福祉施設の男性職員が施設の15歳の少女に性的暴行か…裁判で明らかに

今年3月、自分が働いていた児童福祉施設で当時15歳の少女に性的暴行を加えたとして不同意性行等の罪に問われた男に対する裁判が9日、金沢地方裁判所で開かれ、検察側は懲役5年6か月を求刑しました。

この裁判は県内の児童福祉施設の職員をしていた石川県宝達志水町の42歳の男が、今年3月、同じ児童福祉施設に通う当時15歳の少女に性的暴行を加えたなどとして不同意性交等の罪に問われているものです。

金沢地方裁判所で開かれたこれまでの裁判で被告の男は起訴内容を認めていました。

9日に行われた被告人質問ではまず、少女と関係を持つに至った経緯が明らかになりました。

被告の男:
「去年の7月ごろに少女から手紙をもらった。それで好意を寄せられていることに気がついた」

明るくて、何でも話してくれたという少女。その少女から向けられる好意に「悪い気はしなかった、嬉しかった」と話し、自分に好意を持ってくれると相手との距離感が近くなってしまうと続けました。

さらに…

「私は以前にも施設の子と関係を持ったことがあり、それを知った少女から『私もしてみたい、誰にも言わないから』と言われた」

以前にも別の少女と同じような関係を持ったことがあるという被告。

その後、たまたま目にした少女が書いたノートには、関係を持っていた少女と被告が仲良くしていることへの嫉妬心や、被告が施設で働いていることを激しく非難する内容が書かれていたといいます。

「少女の要望を聞かないと、バラされると思い、自分の欲を止めることが出来なかった。同僚から少女が『私(被告)をやめさせる方法を知っていると話していた』と聞き、怖くなった」

男が少女と初めて関係を持ったのは去年の10月ごろ。

検察側に「少女を健全に育成する立場であることは自覚していたのか」と問われ「はい」と答えた男でしたが、少女との行為は10回にも及んでいました。

その行為の内容も明らかになりました。

検察:
「Aさん(少女)との行為前、自分の尿を飲ませていますが、距離が近い相手とはそういうことも許されるのですか?」
被告の男:
「冗談のつもりで、ただ発した言葉にAさん(少女)がいいよと言ったので、性的に支配したいとかではなく、何も考えずに言った」

また、【Aさん(少女)は俺のもの。Aさんの気持ちが変わらなければ結婚しても大丈夫やよ】などとメッセージを送っていたことについては、「Aさんは私に好意があるので、無理にでも好意を持っているような内容を送らないとバラされると思った。Aさんが喜ぶようなことを送った」と話しました。

事件のあと、被告はこの児童福祉施設を辞め別の介護施設で働いていましたが、逮捕後、クビに。保釈されている現在は妻の親戚が経営する会社でアルバイトをしています。

弁護側から今後について問われると「罪を犯した人を雇うのはリスクがあるのに、雇ってくれて感謝しかない。出来るのであればこれからも仕事をしたい」と話しました。

また、被害者とは示談が成立していて、300万円の示談金を支払ったことについては「お金で全ては解決しないが、傷ついた心、傷を癒すために使ってもらえたらと思っている」と話しました。

検察側は欲の赴くまま、少女の判断能力の未熟さにつけ込んだ犯行は極めて悪質で、被告が反省していることなどを踏まえても過度な情状酌量には値しないとして懲役5年6か月を求刑しました。

一方、弁護側は男から積極的に行為に及んだわけではなく、被害者と示談が成立していることや被告の家族も厳しく監督することを誓っているなどとして執行猶予付きの判決を求めました。

男は最後に、「被害者に深い傷を負わせ、その保護者の信頼も裏切ってしまい申し訳ない」と謝罪しました。

判決は11月1日に言い渡されます。

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