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“腐食の恐れ”石川県は全国2番目に多く…金沢市が1977年整備の下水道管の点検調査 劣化等見つからず
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1月28日に発生した埼玉県八潮市の道路陥没の様子です。この陥没した原因は地下にある下水道管の破損とみられています。そしてご覧いただきたいのがこちらです
。国土交通省が調査した全国の下水道管のうち腐食のおそれの大きい箇所を示したものです。腐食のおそれが大きい箇所とはゴミが溜まりやすい下水道管の勾配が変化する箇所や多量の硫化水素の発生が予想される箇所で、2024年9月末時点では、石川県は208キロメートルあり、全国で2番目に多くなっています。埼玉県のような事故が起こることはないのか?金沢市を取材しました。
1月28日に発生した埼玉県八潮市の陥没事故。転落したトラック運転手の安否は現在も不明で、陥没の原因は地下の下水道管の破損とみられています。金沢市内で行われた、下水道管の点検。点検するのは、1977年に整備された下水道で間もなく耐用年数50年を迎えるもの。作業員がマンホールに潜りカメラ撮影と目視で状態をチェックします。
「異常ありませんね。腐食になってませんので、腐食も劣化もなく大丈夫です」表面にひび割れや穴などがなく、中に土砂が溜まっていないことなどを確認し、問題なしと判断されました。金沢市内では2015年に下水道管の破損が原因で入江交差点で長さ9メートル幅5メートルにわたり陥没が発生しました。こうした道路の陥没はどれくらいの頻度で起こっているのでしょうか。
金沢市企業局下水道整備課 山本晃市課長:
金沢市でも年間10件から20件の陥没が発生しています。この陥没の原因は、こちらにあります取付管と呼ばれる部分の破損による陥没がほとんどでして
市内で起こる陥没の多くは、下水道本管と建物をつなぐ取付管の破損で、取付管は直径が15センチ程度と細く地表近くに設置されているため、大きな陥没はほとんど起きていないということです。実際、金沢市内では直近10年間で道路の陥没による人的被害は発生していません。また、下水道の本管については長さはおよそ2500キロメートル、このうち、耐用年数とされる50年を超えるのはおよそ180キロメートルとなっていて、重要なルートについては設置後20年から、それ以外は設置後30年が経過したものから順に点検と改修を行っているということです。
金沢市企業局下水道整備課 山本晃市課長:
下水道というのは地下に入って人間の目ではなかなか見えないところ、人が歩いても見えないところになりますので、これはしっかりと管理をしなければいけない。管理が確実でないと、老朽化を見落とすことになりますので、そこはしっかりと管理してまいりたい
市内の下水道はおよそ20年前から一気に整備されたため、20年から30年後に耐用年数を迎えるものがピークとなります。人口減少が進む中で減っていく下水道料金や限られた予算のなかでどう管理していくかが今後の課題となります。