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奥能登豪雨から半年…輪島市で2カ所目となる仮設住宅への入居始まる「ちょっこしは気楽になったわいね」
奥能登豪雨から21日で半年です。輪島市では2カ所目となる豪雨の仮設住宅へ入居が始まりました。一方、今もまだ80人あまりの人が避難所で生活を送っています。
能登半島地震の被災地に追い打ちをかけるように発生した去年9月の奥能登豪雨。輪島市や珠洲市、能登町であわせて16人が亡くなりました。豪雨から半年…。
被害の大きかった久手川町の住民:
コミュニティ崩壊みたいな。寂しい、見たとおり誰も通らないから、重機の音が聞こえていると少しずつ、復旧が進んでいるのかなという感じがするね。少しずつそっちへ行っているのかなっていう気がしますね。見た通りなんです。順調に行っているのか、それともなかなか、時間がかかってね。
輪島市杉平町では、市内で2か所目となる豪雨の仮設住宅へ入居が始まりました。これまで避難所で暮らしていた郷谷幸男(ごうたに ゆきお)さん。さっそく、仮設住宅を訪れ、部屋の様子を確認していました。
郷谷さん:
ちょっこしは気楽になったわいね。避難所は、気持ちの問題でいろいろとあるわいね。先のこと考えないといけないからとりあえずここで落ち着いて寝たり食ったりしてそれからやわいね考えるのはまた。
郷谷さんが自宅の再建を考える上で課題となっているのがインフラの問題です。もともと郷谷さんが住んでいた輪島市の打越町は、いまも電気や水道が通っておらず、復旧のめども示されていません。
郷谷さん:
俺自身もどこまで生きとるかもわからないし、どうでもいいわっていう気持ちも半分あるし。できれば、生まれ育ったところで死んでいきたいっていう頭もあるし…。
一方、奥能登豪雨で被災し、いまも避難所で暮らす人は83人います。その内の一人、干場三蔵(ほしば さんぞう)さんは、豪雨から半年を迎えたいまの心境をこう話しました。
干場さん:
はじめは本当に心が死んでしまった。寒さで寝るときも、ふとんぐるぐる巻いて寝て。それが一番つらかった。なったなりはなんの因果だと思ったけどいまは落ち着いて仮設住宅もめどが立って場所も決まって喜んでいます。
今月28日には宅田町で、そして、来月4日には釜屋谷町の仮設住宅への入居が始まり、干場さんもここに入る予定です。豪雨の仮設住宅はこれですべて完成し輪島市は来月13日までに指定避難所4カ所をすべて閉鎖することにしています。