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“お城博士”等6人が視察…地震で石垣が崩れるなどした七尾城跡 専門家や市担当者が復旧方針について協議

地震で石垣が崩れるなどの被害が発生し中心部が立ち入り禁止となっている七尾城跡。21日、専門家などが視察し、復旧方針について話し合いました。

七尾城跡の視察に訪れたのは、城郭(じょうかく)研究の第一人者で「お城博士」としても知られる名古屋市立大学の千田嘉博(せんだ よしひろ)教授など6人です。

七尾城は能登国(のとのくに)の守護・畠山氏が16世紀前半に築いたもので、面積は約300ヘクタールと全国屈指の規模を有し、難攻不落の城としても知られています。

しかし元日の地震によって23カ所で石垣が崩れたほか、地面に亀裂が入るなどの被害が発生。2007年の地震で崩落した後に修復された石垣も、再び崩れてしまいました。

「金沢城と違って奥が短い石なので崩れやすい」など七尾城の特色とも言えるこの石を積み直して当時の石垣を忠実に再現するのか、耐久性を上げるために別の石を使った石垣にするのか、復旧に当たっては難しい選択をしなくてはいけません。

一方で、この地震をきっかけに 歴史をひもとく新たな発見もありました。

「土砂が崩れて石垣が出てきた、ここに門があったんだ」

視察の後に開かれた整備検討委員会で市の担当者は通路に崩落する危険がある石垣にアンカーを打ちネットを張って修復する方針を説明しました。

しかし委員からは…

千田教授:
「将来的に本格的に積み直しをするならば、もう二度ととれないというのが最適かどうかは疑念がある。この方法が唯一の選択なのか」

市の担当者はこうした意見を受け、七尾城跡の姿をできるだけ保存することを前提とした復旧方法を再検討したいと答えました。

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