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転校を余儀なくされた生徒が一緒に…石川県珠洲市の小中学校で“もう1つの卒業式”「皆に会えて安心した」
珠洲市の学校で地震の影響で転校した子どもたちが参加する卒業式が特別に開かれました。離れていても、最後は一緒に。旅立ちの春、「もうひとつの卒業式」です。
23日、珠洲市の大谷小中学校で進められていたのは…卒業式の準備です。
といっても、正式な卒業式は今月14日に終えたばかり。地震の後、様々な理由から転校を余儀なくされた子どもたちが一緒に旅立ちの日を迎えられるようにとPTAが「もうひとつの卒業式」を開くことにしたのです。
先生:
「こういう入場がしたいとかある?」
生徒:
「ふざけた感じ」
「入学式とまったく同じにしたら超エモい」
式の主役、中学3年生にあたる9年生。5人のうち4人は今は大谷から離れて暮らしています。
女子生徒は…
「小松市」「金沢です」「大阪です」「白山です」「ありがたいですよね。普通やったらないと思うし」
司会:
「卒業生入場」
全員揃うのは半年ぶり。入場はみんなで手を繋ぐことにしました。
卒業証書を渡すPTA会長:
「大谷の希望第33号、おめでとうございます。」
読み上げられたのは学校創立以来の通し番号。この学校を卒業したという証です。
鎌田香校長:
「皆さんは大谷小中学校の卒業生です。またぜひ大谷小中学校に来てください。」
地域の住民もお祝いに駆け付けました。
大谷町の住民:
「大人になったら自分で選べることがいっぱい増えてきます。その時に大谷に行くという選択ができるように、地域のみんなと一緒に待っていますので。」
卒業生:
「久しぶりにみんなに会えて安心しました。今はすごい都会にいてやっぱり人間関係に疲れることもたくさんあったし、その中でこっち来たら一息つけるっていうか。気が抜けてリラックスしていられる場所みたいな感じです。」
転校してもここは「母校」それぞれの道に進む5人を地域全体が応援しています。